白屋巡回プロジェクト・2013
 

白屋の解体
2014年1月28日 みなとのもり公園

 今日はいよいよ白屋の解体である。朝から天川夫妻、石井さん、小林さん、垂水さんなどが現場へ。小出工務店に委託しての作業、順調に進んでいく。最後の解体となると、やっとここまで来たかという思いがする。宮崎さん、佐藤さんなども顔を出していただいた。


午後2時には、台湾移送の打ち合わせのため、陸超神戸華僑総会会長、香川萬海大阪支店長、近藤三井倉庫課長などが現場に到着した。ペーパードーム以来の再会でもある。ともかくボランティア活動の仕事だから、特段の協力をしましょうとのこと。これも縁が繋がる不思議さを感じた。

 


トークセッション「被災地交流1万人市民団をめざして」
2014年1月13日 KIITO

 昨年3月11日台湾を出発して始まった白屋プロジェクト日本を巡る旅も、今日のイベントをもって終了し、台湾への帰途に就く。今日は、そのプロジェクトに関わった人たちを中心に、およそ1年の旅を振り返り、そしてそこでできたネットワークをもとに、今後のことを語り合う。そして、「被災地交流1万人市民団」をめざしてその足がかりの一つにしたい。
 会場は、デザイン・クリエイティブセンターKIITOのギャラリー、白屋パネル展に展示されている作品に囲まれてのトークである。1月5日から『加川広重 巨大絵画が繋ぐ東北と神戸 2014』が開催されており、白屋パネル展と共に、この企画のプログラムの一つとして参加している。
 ペーパードームを台湾へ移築したことや、石巻と大槌で壁画を描いた2012年の活動に触れた後、この白屋プロジェクトの概要を当時の写真を見ながら振り返った。


その後、スカイプを通してISHINOMAKI2.0の松村さん、続いて台湾の芸術村からは責任者の蒋、商夫妻のほか、アーティスト、スタッフなど8名ほどの人たちが出演した。
次に、阪神・淡路大震災の被災地大学の神戸大学生と東日本大震災の被災地である大槌高校生たちが「被災地学生交流」を通して、共に復興に考えて行動した経過を報告する。
続い同じKIITOで@リアスNPOサポートセンターが実施している写真展「復興カメラ」を神戸につなぐのに尽力したて三谷さんに発言をおねがいした。
次は、巨大絵画の画家加川広重さんが登場して、制作した思いや過程を説明してくださった。そして、参加した人々からも多くのメッセージや意見を交えて、トークセッションを締めくくった。

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秋深まるみなとのもり公園で、数々の善き出会い!
神戸・台湾アートプロジェクト
―新作8作品を含め、全作品を展示

大槌を21日昼に出発した白屋は、2昼夜ひた走り23日「みなとのもり公園」に到着した。その後スタッフは荷物の整理、虫干し、画版の下塗りなど準備に精を出し、神戸・台湾アートプロジェクトの開始を待つ。

制作する日本アーティスト

 28日いよいよ壁画制作が始まった。まずは日本のアーティストたちが、白屋建設予定地に1.2m×2.4mの画版を立て掛けて制作を始めた。仙台、大阪、神戸から集まったアーティストたちは、互いに刺激を受けながらの制作となった。そして夜はお酒を飲みながら交流という場面も。

31日夜4名の台湾メンバー(アーティスト2名、建設班2名)が到着、11月1日朝から会場へ合流した。まず、テーブルに果物やお菓子を並べ恒例の台湾式地鎮祭を取り行った後、3日間にわたる作業にかかった。

日、中、台で共同作業

 白屋建設は神戸大学のボランティアの応援を得たが、人手が足りない場面もしばしばだ。公園でダンスの練習をしていた若者やサッカーをしている若者に声をかけに走る。なんとサッカーの若者は中国人だった。日、中、台の協力で「いーっ、あーる、さん」。

 

 

 

制作する台湾アーティスト

台湾のアーティストも良く目立つところで創作を開始した。

公園を訪れた市民たちも何事かと足を止める。また、台湾出身で神戸在住の人達も訪ねてくれた。両アーティストと同郷の屏東出身の人とは話が尽きない様子。なかなか筆が進まないが、交流も大切ですよね。

  いろいろあったが、3日目には白屋も立ち上がり、完成した創作作品を取り付けた。翌日の開幕式を前に、公園の温室で交流会を開催した。学生フォーラム(From kobe企画事業)のため神戸に招待した大槌高校生3人と先生も合流し、台湾橋頭芸術村代表の蒋さんを始め多くの関係者が楽しく交流した。

「コウベ、サイコー!」


11月4日は11時から開幕式だ。恒例の紅幕で白屋を覆ってみんなで引き落とす。その前に、参加者で円陣をつくってミーティング。そして、集合写真。さあ、開幕! その後再び集合写真、お馴染みの掛け声「コウベ、サイコー!」

 

 

 

野外展示


今回は、白屋建設と並行してパネルの野外展示も行なった。屋根用に使うため台湾から持ってきた作品と、大槌と神戸で新たに制作した16枚を合わせると、白屋に取り付けられない作品が相当数あり、これらをすべて野外に展示した。白屋と野外展示を合わせると、相当広大なアート会場が出現した。「ビエンナーレ会場に引けは取らんぞ。」これは、わが主催者の弁である。

 


佐藤紘子さんのトークショウ


開幕式終了後、台湾メンバーはビエンナーレ視察に向かう。そして会場の一つである元町高架下(モトコ―)のプラネットEartHで、《佐藤紘子アーティストトーク》に合流した。神戸ビエンナーレ・ペインティング部門で大賞を獲得、今回の白屋プロジェクトに参加したアーティスト佐藤紘子さんのトークショウだ。形態模写のアーティスト福本ヒデさんとおしゃべりする。一言メッセージを寄せた台湾の張さんは、最後までトークを熱心に聞き入った。

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白屋の旅。いよいよ日本の最終地・神戸へ
― 11月1日から「みなとのもり公園」でプロジェクト開催

3月台湾を出発した白屋も、石巻、大槌と巡って、23日には神戸に到着します。折から開催されている「神戸ビエンナーレ2013」の協賛事業として、以下のようなプログラムを予定しています。

1.壁画制作 10月28日−11月3日
台湾から2名と東北から1名のアーティストを招待、当地のアーティスト4名を合わせ8名のアーティストが8枚のパネルにそれぞれ創作します。
参加アーティストはこちら(台湾未定)

2.白屋建設 11月1日−3日
台湾から2名の建設班を招き、当地で20名近いボランティアと共に白屋を組み立てます。ボランティア参加歓迎します。

3.学生フォーラム 11月3日
大槌で一緒に活動した大槌高校生3名を招いて、神戸大学の学生たちがフォーラムなどをします。

4.白屋開幕式
今回制作したパネル、これまで制作してきたパネルなどを白屋に設置し、開幕式をおこないます。その後当分の間、白屋は当地で展示します。

今後も白屋の旅は続きます。来年春には、台湾埔里の紙教会(ペーパードーム)へ帰る予定です。計画が決まれば追ってお知らせしますので、よろしくお願いします。

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台湾南部NGO訪問団東北を巡る
―新たな交流の始まりを期待            
2013.10.1

台湾南部で活動するまちづくりNGOのメンバーが東北の被災地を訪れた。これは、新台湾壁画隊の東北アートプロジェクトを契機として、芸術村の蒋耀賢さんや商毓芳さんが中心となってコーディネートしたものだ。被災地市民交流会は、現地の活動団体やメンバーとの連絡調整を担当、同行した。


訪問団には、橋頭芸術村はじめ、台湾芸術発展協会、台湾藍色東港渓保護協会、台南市土溝農村文化営造協会、緑元気産業交流促進会、嘉南薬理科技大学、高雄市旗山ロータリー、屏東科技大学林業研究室、雲林山線社区大学など9組織から20名が参加した。日頃環境や災害復興をテーマにまちづくりに取り組んでいるメンバーで、女性陣が圧倒的に多いのもいかにも台湾らしい。

まんぼうの大塚友子さん

 9月25日東京着、26日は宮城県庁の西村晃一経済商工観光部次長を訪問した後、松島町を視察した。

 27日は石巻に到着、お馴染み菊田貞吾さんのガイドで石巻、女川の被災地を視察後、街づくりまんぼうの西條允敏氏を囲んで交流ミーティング。石巻の復興状況や台湾の活動紹介を出し合いながら交流した。夕方からは南華園で夕食を兼ねた懇談会でこの日の行事を終えた。

8月に建設した 白屋の前で

 28日は、朝から大槌を目指して沿岸の被災地をひた走る。途中気仙沼では、案内ボランティアの説明で被災市街地を視察した。大槌に着いたのは2時過ぎ、まず大ケ口復興公営住宅を大槌町西迫課長に案内していただく。その後は、おらが大槌夢広場の上野拓也さんの案内で、大槌の町方や赤浜の被災地、カリタスベースの壁画、そして沢山の白屋などを巡る。夕方には、おらが復興食堂で上野さんから活動状況を聞きながら交流した。

震災前後のリアス

 29日は釜石へ。@リアスNPOサポートセンターの「みんなの家」を訪れる。川原康信事務局長の応対でリアスの活動状況を聞きながら、意見交換をする。午後は遠野まごころセンターを訪ねる。本部は多くのボランティアが寝泊まりできるセンターでもある。佐々木政洋事務局長、及川龍哉マネジャーから説明を聞いて交流した。その後、遠野市立博物館を見学して宿舎へ向かう。
30日は朝から盛岡市に向かい岩手県庁を表敬訪問した。そして主要日程は終了、一路東京へ、そして夕方出発便で台湾へ向かった。忙しい旅、ご苦労さまでした。

左から及川さん、佐々木さん


この訪問団は、新たな交流の始まりの一歩になるだろう。今回は台湾の人達が東北を訪れる旅だった。白屋が来年3月ペーパードームに帰った時、今度は東北の人達も是非台湾を訪れて欲しいと思っている。双方向の訪問は、相互理解と交流の絆を二重、三重にも強めるからだ。

 

 

上野さんに土産を渡すメンバー

大槌高校生らとの熱いコラボレーション
燃焼した3日間
− 大槌・台湾アートまちづくり 第1プロジェクト


8月4日台湾からアーティスト2名、工作班2名が到着した。8月5日10時から大槌高校生や関係者が会場にあつまり、台湾式の地鎮祭などをした後、早速活動を始めた。柔道部の生徒さんを中心に「白屋」の建設班、美術部の生徒さんを中心に創作班の2組に分かれて作業にかかる。
多くのボランティアの手助けのお陰で、「白屋」組み立ては順調に進み、初日に2連の枠組みが立ちあがった。

順調に進む白屋組立


創作班は花を描く組と魚を描く組に分かれ、高校生たちはそれぞれアーティストと一緒に筆を運ぶ。こちらも初日の終わるころには構図が固まった。


2日目。どちらの班も作業は佳境に入る。

 

そして、最終日の3日目は、立ち上がった白屋に描き上げたパネルを取り付け、最後の仕上げに取り掛かる。3時にはすべてが完成し、参加者でお祝いした。今回の活動は実質3日間で、白屋建設と壁画創作を並走させるというハードな行程で、初めての試みだった。一つ何かが狂うと、取り返すのが容易でない。ともかく無事終えることができた。

佳境に入る壁画創作班


「大槌、サイコー!」

 

今回のプロジェクトは、コンパクトではあったが、若い世代への継承というテーマにふさわしいものになったと思う。それは何より大槌高校生らの熱いコラボレーションがあったからだ。先生方、高校生のみなさん、有難うございました。

記念撮影。「大槌サイコウー!」



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白屋は大槌へ                      2013.7.27
   8月5日からは大槌・台湾アートまちづくりプロジェクト 

昨年、台湾のアート集団と大槌高校生らが描いた「希望の樹」



 石巻・台湾アートプロジェクトを終えた白屋は、既に解体され、次の活動地点である大槌へ運ばれました。
そして、大槌では、8月5日からは大槌・台湾アートまちづくりプロジェクトが
始まり、3つのプロジェクトが順次開催されます。


1.アート創作  8月5日−7日
日台共同で白屋を組み立て、台湾アーティストと大槌高校生らでアート創作をします。
また、石巻の作品も展示します。
 

 2.フォトモザイクづくり 8月9日−11日
大槌高校復興研究会のメンバーが 、神戸大学の支援のもと、市民と共に大槌町の写真を使ってフォトモザイク、未来へのメッセージを作ります。完成後は、白屋の壁に取り付けます。  

3.台湾NGO訪問団 9月予定
 台湾からNGOを中心としたスタディツアー団が大槌を訪れる計画です

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多くの出会い、交流、コミュニケーションが実現した
石巻・台湾アートプロジェクト 成功!

4月27日台湾から先発隊の17 名が到着し、早速、関係者が集まって工作会議。明くる日から「白屋」の建方が始まった。まず地面の上で作った枠組をロープで建て起こす。「イチ、ニ―、サン」「イ―、アール、サン」。

5 月1 日には、15 名の後発組も到着し開幕式。いよいよ本番スタートだ。
創作に参加するアーティストたちは、台湾側が16 名(イタリア人1 名を含む)、日本側は26 名である。白屋での制作だけでなく、中心市街地の空店舗2 個所を借上げ、天候に左右されず、市民との交流も可能な臨時アトリエを開設した。

白屋での壁画創作の傍で、石に絵を描くストーンアートを実施した。津波以前「萬画館」の正面玄関前に使用されていた積石を利用しよういうものだ。連休で萬画館に遊びに来ていた子供たちが次々と参加する。
5 月4 日には、トークセッション「被災地とアート」を開催した。「アートによるまちづくり」をテーマに活発な議論が行なわれた。

5 月5 日はいよいよ完成式。町なかアトリエで制作されたパネルも、白屋に取りつけられ、赤い大きな布で覆われる。完成セレモニーは台湾式で行なわれた。まず、赤い幕の前で若い二人のアーティストによるダンスパフォーマンス。土地の神様への感謝の儀式。そして全員で幕を引く。

 このプロジェクトを通し、多くのアート作品が完成した。しかし、もっと大切なことは、多くの出会い、多くの交流、多くのコミュニケーションが実現したことかもしれない。台湾から来訪した32 名のアーティストや関係者たち、地元や全国から駆けつけた日本のアーティスト達、それを温かく迎えていただいた石巻市民、行政当局の皆さま、台湾からの留学生をはじめ多くのボランティアの方々、そして、実行委員会に加わってこのプロジェクトを推進していただいた方々、本当に有難うございました。

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いよいよはじまる!2013石巻・台湾アートプロジェクト
   5月1日から「白屋」の壁に創作開始!

 台湾のアーティスト16名を含むアート集団<新台湾壁画隊>総勢32名が、昨年に引き続き石巻へやってきます。(4月27日到着)
昨年は、8月12日〜14日総勢20名が石巻に入り、市民と共に市街地の建物に壁画の創作や、空き地にチョーク絵を描く活動をしました。

 今年は、台湾から運んできた平面5m×10mの木造の小屋を建て、その壁に貼った各1.2m×2.4mのパネルに、日本のアーティストや市民と共にそれぞれ壁画の創作をします。
日本からは、当地石巻や仙台、あるいは東京、横浜、神戸などから、アーティストの参加を予定しています。

場所は、石ノ森萬画館のある中瀬公園の一郭です。
5月1日(水)午前開幕式のあと制作開始、5日までに作業を終え、5月6日午前に完成式を行います。

 また、これに並行してストーンアートを実施します。これは、中瀬公園に野積みされている津波で流された石に、子供たちや市民、あるいは観光客が気楽に彩色して、白屋の周りに並べるものです。

 さらに、4日には台湾や日本のメンバーで、「アートによるまちおこし」をテーマにトークセッションを開催します。

 こうしたアート活動を通し、被災地を元気づけ、国を越えた人と人の交流や文化の交流に繋がることを期待しています。

主催は、石巻・台湾アートプロジェクト実行委員会(会長・久我恵美子石巻市国際交流協会会長 実行委員長・西條允敏石巻市文化協会会長)
共催は、新台灣壁畫隊 新故?文教基金會 台灣藝術發展協會 です。

被災地市民交流会は、台湾と東北の繋ぎ役として、実行委員会に参加しています。

連絡先 石巻・台湾アートプロジェクト実行委員会
事務局長 松村豪太ISHINOMAKI2.0 代表
勝邦義 ISHINOMAKI2.0 
info@ishinomaki2.com


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